脳や脊髄を覆う膜に炎症が起こる髄膜炎
身体の大事な部分の病気ですから、重症化することが珍しくありません。

その髄膜炎が悪化した結果、手足の切断を余儀なくされたというケースがあるそうです。
そんな話を聞くだけで恐ろしくなる髄膜炎について、詳しく知っておきましょう。

髄膜炎の症状

髄膜炎は、冒頭でもお話しした通り、
何らかの理由で髄膜が細菌やウイルスに感染し、炎症を起こす病気です。
よく見られる症状としては、激しい頭痛や倦怠感、嘔吐や高熱といった風邪が重くなったような症状があります。

また、首が硬直してしまい、動かしにくくなることもよくあります。
髄膜炎自体は原因も様々で、珍しくない病気と考えられていますが、
感染した細菌によっては重篤な症状や後遺症を引き起こすことがあります。

例えば、脳炎に進行した場合はけいれんや意識障害を起こすことがありますし、
髄膜炎菌という細菌に感染して髄膜炎を起こしている場合は、激しい手足の痛みが生じます。

髄膜炎が重症化するとどうなる?

髄膜炎が重症化すると、どんな状態になってしまうのでしょうか。
先ほども出てきたような「けいれん」「意識障害」は重症化した髄膜炎の症状としてよく知られています。

そのほかに恐ろしいものとしては、呼吸機能の低下や血圧の低下などがあります。
これらはそのまま放っておくと命の危険に晒されることになります。

また、細菌性髄膜炎の中でも特に恐ろしい髄膜炎菌による髄膜炎は、
重症化する確率が極めて高く、細菌が血液中にまで回る「菌血症」を引き起こすことがあります。
菌血症は手足に強烈な痛みを発生させながら壊死を起こし、手足の切断をしなければいけなくなることもあるそうです。

手足切断で命が助かればまだ良い方で、髄膜炎菌による髄膜炎は、
子供の場合は発症から2日以内に5~10%が亡くなってしまうという高い致死率を持っています。

大人と子供の髄膜炎の違い

髄膜炎は、感染症にかかりやすい子供に多い病気ですが、大人にはかからないわけではありません。

大人と子供の髄膜炎の症状には大きな違いはありませんが、
赤ちゃんの場合に限り高熱が出ないこともまれにあるため、髄膜炎だと気付くのが遅れることがあります。

また、子供は細菌性の髄膜炎、ウイルス性の髄膜炎ともにかかりやすいですが、
大人の場合は細菌性のものが大半を占めます。

細菌性の髄膜炎は後遺症を残す確率が高いことで恐れられています。
この後遺症の出方にも、大人と子供で違いが見られます。

大人の細菌性髄膜炎では難聴、記憶障害などの認知性脳障害、片麻痺が見られることが多く、
子供の場合は難聴に加え知能障害や脳腫瘍を引き起こしやすいと言われています。
ただ、これらの後遺症は全ての患者に残るわけではなく、早期に適切な治療を行えば避けられる可能性はあります。

髄膜炎についてはこちらの記事もご参考に!

髄膜炎の予防法、重症化を防ぐ方法

髄膜炎を予防するためには、何よりも原因となる細菌、ウイルスの感染を防ぐワクチン接種をすることです。

細菌性髄膜炎に多い肺炎球菌インフルエンザ菌はワクチン接種が推奨されているため、
未接種の人、子供にまだ接種を受けさせていない人は、最寄りの医療機関に相談してみて下さい。

また、先ほど出てきた髄膜炎菌も予防接種がありますが、
あまりメジャーなワクチンではないうえに任意接種なので、
受ける必要があるかどうかはお医者さんと話し合った上で考えた方が良いでしょう。

ウイルス性の髄膜炎に関しては、おたふく風邪の原因ウイルスであるムンプスウイルスは予防接種があります。

ですが、髄膜炎を引き起こしやすいウイルスの代表格であるエンテロウイルスにはワクチンがありません。

そのため、感染予防のためにはうがいや手洗い、除菌を行って物理的に防ぐ必要があります。
また、あえなくこれらの病原体に感染し、髄膜炎を引き起こしてしまっても、
早期発見してすぐに医療機関で治療を受けられれば、重症化する確率はかなり低くなります。
最初にご紹介したような症状が見られた場合は、髄膜炎を疑った方が良いかもしれません。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
髄膜炎やその症状についてご説明しました。

本文中では髄膜炎の恐ろしさについてを中心にお話ししていますが、
子供にかかりやすいウイルス性の髄膜炎は、回復に時間がかかったとしても予後は良好だと言われています。


↑このように、髄膜炎で入院に至ったものの無事に退院できたという声も多数あります。

ですから、子供や家族、もしくは自分自身が髄膜炎を発症しても、
「髄膜炎」という病名だけに驚いて慌ててしまう前に、心を大きく構えて、

少しでも早く回復できるように努めてあげて下さい。