子どもの病気と捉えられがちな溶連菌感染症ですが、
実はこれ、大人にも発症する上に風邪に似た症状だからと油断して、
対策を怠ると大きな病気に繋がることもあるってご存知ですか?
難しい名称の感染症で、イマイチ症状もわかりにくいのですが、
大事に至ることがないように、溶連菌感染症とその症状についてしっかり理解しておきましょう。
そもそも溶連菌とは?
まず、溶連菌とは「溶血性連鎖球菌」という正式名称の細菌です。
ただ、細菌と言っても、これはもともと人の身体の中に住んでいるものです。
誰しもが持っている細菌ではなく、保菌者とそうでない方がいますが、
保菌者だからといって汚い!とか、すぐに感染症になる!
というわけではありません。
溶連菌は伝染する?
溶連菌は容易に感染します。
主な感染経路は飛沫感染で菌を含んだ唾液などの飛沫によって感染します。
つまり、今、あなたの身体に溶連菌がいないから安心!
とは言えないわけですね。
溶連菌感染症の原因は?
溶連菌はもともと喉部分や皮膚を好んで住んでいるおとなしい細菌ですが、
この溶連菌が身体の免疫低下など何らかの条件のために増えすぎると
感染症を起こしてしまいます。
発症すると38度以上の高熱や喉の痛み、高熱からくる頭痛など、
風邪に似た症状が現れます。
ただ、風邪との違いはこれらの症状がありつつも
咳や鼻水がでることがほとんどないことです。
子どもですと舌にブツブツが出来て腫れたり(イチゴ舌)、
手足に発疹ができることがありますが、大人ではこういった症状はあまり起きません。
溶連菌についてはこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
溶連菌感染症かなと思ったら
風邪と溶連菌感染症は症状がよく似ていますので、
どちらにかかっているのか自分では判断しづらいと思います。
そのため、風邪でも溶連菌感染症でもどちらにしてもすぐに病院に行くようにしましょう。
溶連菌感染症だと診断されたら
現在は、溶連菌感染症については抗生物質がありますので、
発症したら病院へ行き抗生物質を処方されたとおりに飲み続ければ治ります。
抗生物質を飲むと数日で症状は軽くなり、治ったように感じられます。
しかし、ここで服用をやめてしまうとせっかく抑えられかけていた
溶連菌たちが増殖して暴れだしてしまうので再発防止のためにも
お医者さんから与えられた日数分(10日~2週間程度)の抗生物質はしっかり飲むようにしましょう。
溶連菌感染症が悪化すると…
溶連菌感染症は、しっかり抗生物質を飲めば必ず治りますので、
それほど怖い病気ではありませんが、
上記のような対処を適切に行わずにいると急性糸球体腎炎という
腎臓に影響を与える病気や、心臓や関節や神経が冒される
リウマチ熱の原因となることがありますので、油断は禁物です!
こちらの記事も溶連菌について詳しく説明しています。
溶連菌感染症の予防法
溶連菌感染症は飛沫感染で感染しますが、
風邪やインフルエンザのようにマスクで予防…というわけにはいきません。
そもそも保菌者もいればそうでない人もいて、
感染する人としない人がいるわけですので、残念ながら適切な予防法はありません。
それじゃあどうすればいいの?と思いますよね?
わかっていることでは、
まず1つめに溶連菌も風邪などと同様に、
身体の免疫力が落ちることで発症することがありますので、
普段から健康的な食生活を送り、免疫力を高めておくことです。
除菌・清掃を徹底しておく事です。
単純な事ですが「免疫力を高めて身の回りを綺麗にする」と言う当たり前の事が
最も有効であり、唯一の予防方法がこれになります。
今ではこのような溶連菌やウイルス感染症専用の除菌スプレーも販売されているので
意外とカンタンにできます。
一つあれば他のウイルスも防げるのでお掃除用に用意しておくのがおススメです。
まとめ・感想
溶連菌とは何か、溶連菌感染症の症状について、
そして対処法などをご紹介しました。
的確な予防法が確立されておらず、風邪とも見分けにくい溶連菌感染症ですが、
もともと人の身体にいる細菌で抗生物質を言われたとおりに服用すれば
必ず治るということがわかればそれほど怖い病気ではなさそうです。
とにかく、免疫力を高めるために睡眠や栄養をしっかり取って、
元気な毎日を過ごすことが大事ですね。
これは溶連菌感染症予防のためだけではなく、全ての病気予防にもつながります。
そして、おかしいな?と思ったらすぐに病院へ!これが鉄則ですね。