溶連菌感染症」、子育てをした中高年の方には、
「ああ、あれね」とわかるかと思います。

今では「人食いバクテリア」という恐ろしい名前で報じられ、
人々を驚かせています。

この「溶連菌」またその「感染症」とはどんなものかみていきましょう。
人ごとではありません。なにしろ「人食い」ですから。

溶連菌とはどんな菌?

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溶連菌は正式な名称は「溶血性連鎖球菌」といいます。
α溶血とβ溶血の2種類があり、人間に影響を与えるのはβ溶血でそれを、
A群、B群、C群、G群に分けられます。

溶連菌感染症の90%以上がA群によるものです。
溶血とは、赤血球が破壊される現象のことです。

連鎖球菌を培養すると、増殖した連鎖球菌コロニーの周りに
完全な溶血を起こし透明な溶血環が観察されるものをβ溶血性連鎖球菌と言います。

不完全な溶血を起こし暗い緑色の変でコロニーが囲まれるものを
α溶血性連鎖球菌と言います。

A群β溶血性連鎖球菌は、化膿連鎖球菌とも呼ばれ、
化膿を起こすことがある私たちに身近な病原菌です。

A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群は、
黄色ブドウ球菌によって起こされる毒素性ショック症候群によく似ています。
発熱性の外毒素を持つA群β溶血性連鎖球菌によるとわかったのは、近頃のことです。

感染症にはどんなものが

それではこの溶連菌に感染したらどんな病気になるのでしょうか?
以前は、いわゆる「夏風邪」といわれ、風邪に似た症状が出ます。

発熱、咽の痛み、頭痛、腹痛、首筋のリンパ節の腫れそして手足や
身体に小さな紅色の発疹が出たり、舌にイチゴのようなブツブツが出たりします。

溶連菌が引き起こす病気としては、咽頭炎、扁桃炎、猩紅熱(しょうこうねつ)、
膿痂疹(こうかしん)、蜂窩織(ほうかしき)、肺炎、菌血症、
トキシックショック症候群などが病名としてあげられます。

溶連菌感染症の症状は?

感染した部位や炎症を起こした臓器で症状は異なりますが、
多くの場合、菌が手から咽へと侵入するため、
咽の痛み、咽頭発赤、発熱、イチゴ舌、発疹がみられます。

そのほか全身倦怠感、嘔吐といった風邪に似た症状があります。
3歳以下の乳幼児では、典型的な症状が出にくく、
比較的に軽く済んでしまう場合が多くあります。

今、問題になっている「人食いバクテリア」と呼ばれるケースは、
初期の症状として手足の痛みと腫れ、発熱があり、
気がついた時には手足の壊死、多臓器不全、ショック状態に陥ることがあります。

溶連菌感染症の感染経路は

溶連菌は観戦した患者の咳やくしゃみ、
ツバなどを介して感染(飛沫感染)していきます。

排出された細菌が手などを介して
口から入る(経口感染)ことで感染を広げていきます。

感染力は病気になり始めている次期にもっとも強く、
急性期の兄弟間の感染率は25%といわれています。

溶連菌感染症の潜伏期間は2日~5日といわれています。
その他に傷口から侵入する場合もあります。

溶連菌はどこにでもいる、いわゆる普通の菌です。
人ゴミの中には必ずいると考えて良いでしょう。

溶連菌感染症の予防

感染を防ぐには、インフルエンザなどを同じように、
手洗い、うがい、マスクが有効です。

家族で溶連菌感染症にかかったものが出た場合は、
同じコップや食器、タオル等を使用するのは、やめましょう。

溶連菌感染症はインフルエンザのような予防接種はありませんので、
予防策は菌を近づけない、感染者に近づかない。

近づいた場合はマスクを使用しその後の手洗いうがいを徹底して予防すること。
イソジンなどのうがい薬を使用すると効果的です。
それと手足に傷がある場合は傷口を空気にさらさないことが必要です。

溶連菌感染症にかかる原因の一つに免疫力の低下があります。
日頃から健康的な生活で免疫力が落ちないように心がけることも大切です。

溶連菌感染症の治療法

症状に対する対症療法とともに、
有効な抗生物質の投与が必要です。

菌がなくなるまで医師の指示なしで投薬をやめてはいけません。
高熱をともなう症状が出るため水分補給を忘れずに行ってください。

熱が下がってきた場合はシャワーも良いですが、
かゆみからツメなどで発疹を傷つけることのないように注意しましょう。

まとめ

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今注目されている「溶連菌感染症」は、何も新しい病気ではなく、
以前からあったありふれた「夏風邪」と思われていたものでした。

治療法は細菌ですから、菌を特定して抗生剤でたたくということですが、
確定するまでに時間がかかったり、感染していることを知らずに広げてしまうことが問題です。

軽く考えずに、症状が出たら
医療機関で正しい診断を求め治療に専念しましょう。

特に「人食いバクテリア」と呼ばれるような症状になった場合は
一刻を争うことになりますので十分注意しましょう。