めまいやふらつき、眠気などの症状が知られる低血糖。
糖尿病の症状の一つという認識が強いですが、原因は実はそれだけではありません。
栄養が不足すると起こるという説もありますし、
栄養ドリンクの飲み過ぎで起こるという説もあります。
今回は、低血糖の原因や対処法についてご説明します。
栄養不足によって低血糖になるって本当?
低血糖の症状はたくさんありますが、こちらの動画で詳しく説明されています。
(対処法は糖尿病の患者さんの場合なので、一時的な低血糖の対処法と全く同じではありません。)
摂食障害などで食事量が極端に減ると、
血液に取り込まれるべきブドウ糖が不足するため低血糖に陥りやすくなります。
これは、当然のことですよね。
実は、それ以外の栄養素にも低血糖の原因があると言われています。
炭水化物が不足すると、人は脂肪からエネルギーを取り出そうとしますが、
そのために、大事な働きをするのがビタミンC。
このビタミンCが不足すると、エネルギー不足のふらつきや疲労感が出やすくなります。
また、きちんと食べているつもりでも、ミネラルの不足によって症状が出ることもあり得ます。
インスリンを正常に分泌させるミネラルの亜鉛やクロムが不足すると、
血糖値のコントロールがしにくくなり、低血糖になりやすいと言われています。
糖尿病を始め、低血糖の原因はたくさんありますが
栄養不足によって起こっている可能性もあるということを覚えておきたいですね。
栄養ドリンクの飲み過ぎで起こるのは本当か
疲れた時にありがたい栄養ドリンクの飲み過ぎで低血糖が起こるという説もあります。
これは、単純に「砂糖の摂り過ぎ」によって起こります。
栄養ドリンクは、飲みやすくするために
100ml当たり10~15gの砂糖を添加していることが一般的です。
これは、同じ量の缶コーヒーよりもたくさんの砂糖が含まれていることになります。
そんな栄養ドリンクを、短時間のうちに一気に何本も空けてしまったら、
インスリンの大量分泌が起こり、そのせいで血糖値が急降下することになりますよね。
これは、炭水化物をドカ食いした時に起こる「反応性低血糖」と同じこと。
栄養ドリンクは気分をシャッキリさせるために飲む人が多いようですが、
飲み過ぎは却ってだるさや眠気の原因になり得るのです。
低血糖になった場合の対処法
低血糖の対処法は、原因によって異なります。
まず食事を摂らないことによって低血糖に陥ってしまっているのなら、
飴やチョコレートなどの、簡単に食べられる甘いものをつまみましょう。
炭水化物のドカ食いによって起こる反応性低血糖は、
甘いものを食べると少しは楽になりますが、これはあくまで応急処置。
普段の生活を変えて、低血糖を起こしにくくする必要があります。
また、正しい食習慣でも低血糖の症状が出るという場合は、ミネラル不足の可能性もあります。
血糖値のコントロールには、即効性の無い漢方薬は向きません。
薬で対処する必要があるなら、病院に相談して適切な治療を受けましょう。
低血糖についてはこちらの記事もご参考に!
低血糖の予防法は
低血糖の予防法も、原因によって異なります。
栄養不足で起こるなら、考えられる栄養をしっかり摂取すること。
サプリメントだけに頼らず、ちゃんと食べ物からも栄養を摂る習慣を付けることも必要です。
炭水化物や栄養ドリンクが原因となる反応性低血糖なら、炭水化物、砂糖が多いものを控えましょう。
そして、食事の際も、食べる順番を工夫することをおすすめします。
最初は野菜などの消化が遅いものを食べ、血糖値の急上昇を防ぐようにしましょう。
また、よく噛んで時間をかけて食べることも有効です。
間食したいときは、無理に我慢せず、ナッツや海藻を使った珍味など、噛み応えがあって炭水化物が多くないもので小腹を満たすようにします。
クッキーやケーキなどをたくさん食べるのは論外ですが、
我慢しすぎも食事時のドカ食いを招くためおすすめできません。
まとめ
糖尿病以外の低血糖の原因や対処法、予防法などについてお伝えしました。
低血糖の症状の出方や、何が不足すると起こるかなどには大きな個人差があるそうです。
そのため、みんなで同じくらいの量のご飯を食べているつもりでも
一人だけ反応性低血糖を起こすということもあり得ますし、
それほど過度のダイエットをしていなくても手の震えやふらつきが出るという人もいます。
一時的な低血糖はよくあることなので甘く見られがちですが、
そのままの生活習慣を続けると、糖尿病に進行することもあります。
ですから、低血糖が頻発するという人は、早めに病院に行って相談して下さいね。