春は出会いと別れの季節。卒業や入学など様々なイベントのある季節です。
しかし花粉症をお持ちの方にはとても憂鬱な季節でもあります。
スギ花粉は2月〜4月が飛散時期のピークのため、
この時期は花粉症の方はティッシュとマスクが手放せないことでしょう。
そもそも花粉症という言葉をよく聞くようになったのは、ここ20年くらいのことです。
なぜ最近になって花粉症が増えたのでしょうか?その原因とはいったい何なのでしょうか?
スギ花粉が増えた理由
一言で花粉症といっても、花粉症の原因となる植物にはたくさんの種類があります。
スギ、ヒノキ、ブタクサ、カモガヤ、シラカバ・・・。
季節や地方によって様々ですが、その中でも特に多いのがスギ花粉の花粉症で、
その理由はスギ花粉の量が他と比べて圧倒的に多いためです。
ではなぜ、スギ花粉が多いのでしょうか?( ̄ω ̄;)
実は杉の木は、戦後の材木需要で大量に植樹されたという経緯があります。
杉は成長が早くて丈夫、かつ育てるのも容易なため、家屋などの建材として適していました。
また国からの後押しもあったため、あっという間に全国で大量に植樹されました。
しかし60年代には、さらに安価な外国産の木材の輸入が自由化されました。
そのため木材を扱う業者の方は、木材の調達元を外国産に切り替えたのです。
また鉄筋コンクリートの建物なども増え始め、次第に杉の木の需要は減っていきました。
その結果、大量に植えた杉の木は維持・処分するにも
費用がかかるという理由もあり、放置されてしまったのですΣ(・口・)
残された杉の木々は自然の中でたくましく成長・増殖を続けました。
その結果として大量の花粉を振りまくこととなり、
現代の花粉症の原因として問題視されているのです。
花粉については、こちらの記事も参考にしてみてください。
杉を伐採すれば良いのでは?
杉の木が増えたのが花粉症の原因と分かっているのなら、
伐採すればいいじゃないか!(・ω・)b
という意見も聞こえてきそうですね。
しかし伐採はなかなか進んでいないようです。
なぜでしょうか?
伐採しない一番の理由は、一言で言えば「お金がかかるから」です。
外国産の木材や杉の木に代わる木材が安価に入手できてしまうため、
杉の木は(木材としては)以前よりも価値が下がってしまったのです。
そのため、既に植えてしまった杉の木に
わざわざお金をかけて伐採するのは非効率的、
と判断されたのでしょう。
誰が費用を出すのかという問題もあります。
国策で植えたのであれば国、つまり税金からだすのか?
もしくは土地の所有者が費用を払うべきなのか?
簡単に解決できる問題ではありません。
また杉の木は二酸化炭素の吸収量が多く、
地球温暖化の対策としても役立っています。
意外かもしれませんが、広葉樹よりも針葉樹の杉の方が
二酸化炭素の吸収量が多いのです。
そのため、一概に伐採してしまうのもいかがなものか、
という意見もあるのです(ノω・、)
花粉症とどう付き合うか
杉の木は今後も花粉を撒き続けるでしょう。
しかし杉に罪はありません。
私達はこの国に生まれた以上、杉の木と共に生きてゆく、
つまり花粉症という問題とどのように付き合っていくか考えなければなりません。
個人でできる予防策は、やはり生活習慣を正すこと。
バランスの良い食事と規則正しい睡眠で免疫力をつけ、
健康な状態を維持しましょう。適度な運動なども効果的です。
外から帰ったらうがい・手洗いを徹底し、
室内に花粉が入らないようにする事ももちろん大切です。
マスク選びの秘訣は、花粉ブロック率の高さです。
99%カットされるマスクを選びましょうね。
どんなに対策をしていても、花粉症になるときはなります。
しかし花粉症になってしまっても、
お医者さんで花粉症に良く効くお薬を処方してくれます。
お薬はどうしても眠気の副作用がありますが、
最近は改良されてどんどん良いものがでているようですよ。
かかってしまったからといって、極端に落ち込んだり心配する必要はないのです。
花粉症は確かにつらいですが、これらの対策をしっかり行い、
花粉の季節をがんばって乗り切りましょう。
そして素晴らしい春という季節を満喫しましょう!(゚▽゚*)♡