家族や親族、もしくは自分自身が
脳梗塞を患ってしまったという人は、少なくありませんよね。
早期発見できれば、生活に支障が出るような
後遺症は残らないケースも珍しくありませんが、
麻痺の部位によっては、
人の手を借りないと暮らせないこともあります。
ここで、脳梗塞と麻痺についてお話しします。
脳梗塞とは?
脳梗塞は、脳卒中の一つに分類されます。
脳卒中は、頭の血管が詰まったり、
切れたり破れたりして起こる病気の総称ですが、
脳卒中の患者の内、脳梗塞の人は3/4にも上るそうです。
脳梗塞は、脳卒中の中でも特に、
頭の中の血管が詰まって起こるものを指します。
具体的には、血栓や血圧の異常などによって
脳へ十分な血液が送られなくなり、
酸素供給ができなくなることで脳細胞が死んだ状態を、脳梗塞と呼ぶのです。
脳梗塞を起こす原因として、
高脂血症や高血圧などの生活習慣病があります。
これらの病気を患っていると血管が詰まりやすくなるため、
脳梗塞を引き起こしやすくなるのです。
症状としては、片手、片足のしびれや脱力感から始まります。
そして、ろれつが回らなくなったり、
ふらついたりという症状に進行し、
歩けない、立てないという症状から
視力の異常や言語障害などに進行していきます。
手足のしびれが出てすぐに早期発見ができれば、
後遺症は残さずに治療できることも多いようです。
発症から4~5時間以内に病院に到着できれば、
血栓を溶かす治療を行うことができるため、
後遺症が残りにくいと言われています。
こちらの記事でも脳梗塞について詳しく説明しています。
右麻痺と左麻痺
脳梗塞による麻痺は、重症度はそれぞれですが、
左右のどちらかに起こるのが一般的です。
なぜなら、脳の血管の詰まりによって生じる病気ですから、
右脳、もしくは左脳のどちらかだけが損傷してしまうことが多いからです。
身体は左右逆側の脳が運動を司っているため、
左脳に梗塞が生じると右半身、
右脳に梗塞が生じると左半身に麻痺が起こります。
また、右利きの人に限ったことですが、
この場合は言語中枢の99%が左脳にあるため、
右半身の麻痺と同時に重い言語障害が生じることも少なくありません。
特に麻痺が起こりやすいのは、やはり手足です。
これは、右手右足、あるいは左手左足の運動は、
左右の脳で完全に分業されているため、
担当する脳が働かなくなると、
もう他の力で動かすことができなくなるからです。
麻痺の重さは進行度によって様々で、
手足の一部が麻痺するという人もいれば、
自力では動かせなくなってしまったという人もいます。
麻痺はリハビリで治るのか
脳梗塞によって起こる麻痺は、
残念ながら元のように回復することはありません。
なぜなら、脳細胞は一度死んでしまうと二度と再生しないからです。
ですが、脳梗塞後のリハビリによって、
発症直後よりも動かせるようになることはあるようです。
脳梗塞を発症した後は、
直後のリハビリがとても重要だと言われていて、
発症から3カ月でどれだけ回復できるかがその後に大きく影響するのだそうです。
脳梗塞などのリハビリ用に作られた玩具です。
麻痺の度合いにもよりますが、
一時は立ち上がることもできなかったという人が、
地道なリハビリで回復し、
生活スタイルを自分の運動能力に合ったものに変えることで、
一人暮らしも可能になったという話があります。
でも、脳梗塞は再発しやすいので、
もう一度発症した時に発見が遅れてしまうというリスクがあります。
どうしても、という場合でなければ、
だれか近しい人が同居したり、
別居でもこまめに様子を見に行くことは必要になるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
脳梗塞を患った有名人の中に、西城秀樹さんがいます。
彼は、2回の発症を経て、麻痺や言語障害など、
決して軽いとは言えない後遺症が残ったと報道されていましたが、
それでもリハビリを続けて回復し、芸能界の復帰を果たしたそうです。
スポットライトを背中に浴びた背広姿の西城秀樹がステージにいた。
二度の脳梗塞の発作から復帰したが、全盛期の様にステージ狭しと走り回る秀樹ではなかったが、喋る時は言語障害が出るが歌っている時は全くそれを感じさせない見事な歌いっぷりだった。
足を引きずりながら歌い切った秀樹に感激!— ミッツ (@dantakehiro) June 26, 2013
西城秀樹、小学生の頃YMCAを朝の朝礼でやったよな。脳梗塞の後、言語障害があるにもかかわらず頑張って歌ってる秀樹はカッコいいよ!次は網膜症と白内障だって、頑張れ秀樹!
— tantan (@mktwad) December 4, 2013
その姿は、見る人に大きな感動を与えました。
昔からのファンはもちろん、若い世代の人々も、
病気を乗り越えて活躍する姿に心を動かされるのは当然ですよね。
脳梗塞により身体能力や言語に障害が残ると、
誰もが落ち込んでしまうものです。
それでも諦めずにリハビリを続けることが、
その後の人生の質を左右します。
もし、身近な人が脳梗塞を発症してしまったら、
希望を捨てないように支えてあげるようにしたいですね。