扁桃腺が腫れると、喉が痛くなったり高熱を出したりと、大変苦しいものです。

実は、扁桃腺を腫らしてしまうのは風邪のウイルスだけではないのです。
下痢や嘔吐を引き起こすノロウイルスも、扁桃腺を痛めつけることをご存知でしょうか。

今回は、扁桃腺炎についてと、
ノロウイルスに感染する可能性についてご説明します。

扁桃腺は何のためにあるの?

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まず、扁桃腺が何のためにあるのかを、知っておきましょう。

扁桃腺は、のどちんこの両脇に見える少し膨らんだ部分。
口を大きく開けて鏡を見るとよくわかると思います。

この形がアーモンドに似ていることから、
アーモンドの別名「扁桃」の名を付けられました。

扁桃腺は、口から入ってくるウイルスや
細菌から身を守る、免疫を司る機関です。

と、言っても、扁桃腺の働きが重要なのは子供の頃だけのことで、
大人になると、あまり必要が無くなってくるようです。

ただ、必要が無いからと切除するというほど邪魔なものではないので、
大半の大人はそのまま役割を終えた扁桃腺を口の中に持っているままです。

しかし、この扁桃腺、人によっては炎症を起こしやすく、
大人になって役目が無くなってからも、
何らかの原因で頻繁に腫れたりしてしまうのです。

その頻度が、仕事や学業に支障を来すほどの場合は、
医師に切除をすすめられることもあります。

扁桃腺炎が起こる仕組み

冒頭で少し触れた通り扁桃腺はウイルスや細菌などの病原体が触れると、
免疫力を発揮して身体を守ろうとします。

健康な状態なら、扁桃腺の免疫力が勝ち体には何の影響もありませんが、
疲れやその他の病気などで身体が弱っていると病原体に負けてしまい、
扁桃腺が感染してしまうのです。

扁桃腺が病原体に感染すると、
その近く、首などのリンパ節も一緒に戦おうとするために、
その部分が腫れたり発熱したり、痛んだりします。
これが、扁桃腺炎が起こるメカニズムです。

この時に出る熱は38℃以上の高熱のことが多く、
仕事や学校を休まざるを得ないことが多いです。
そのため、扁桃腺を腫らしやすい体質の人は、
切除した方が快適な生活を送れるようになることがほとんどです。

このように、熱を出しているのは扁桃腺自身ではなく、
他のリンパ管だということは、知らなかったという人もいるかもしれませんね。

扁桃腺に感染しやすい病原体

扁桃腺に感染しやすいのは、一体どんな病原体でしょうか。

まず、体に常にいる黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などの細菌類、
風邪の原因にもなるアデノウイルスやライノウイルスなど、
実にたくさんの種類の病原体が扁桃腺炎を引き起こします。

あらゆる菌やウイルスを防ぐための器官ですから、
どんな病原体にも反応して当然と言えば当然ですね。

この様々な病原体の中に、あのノロウイルスも含まれているのです。
ノロウイルスと言えば、胃腸にのみ感染するものと思われがちですが、
扁桃腺も被害を受ける場合があります。

ノロウイルスに感染すると嘔吐したものにウイルスが含まれますので、
口の中までウイルスが上がって来ることになります。

そして、激しい嘔吐や下痢により体も弱っている状態ですから、
扁桃腺が腫れる条件を満たしてしまっているのです。

その結果、ノロウイルスの胃腸炎と同時に、
扁桃腺炎も起こってしまうというわけです。


まとめ

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扁桃腺炎が起こるメカニズムと、
ノロウイルスにも感染するということについてご説明しました。

激しい嘔吐や下痢が続くノロウイルス感染症は、
何も食べられなくなったり、
周囲に感染を広げないようにする必要があったりして本当につらい病気です。

それに加えて、高熱やリンパ節の痛みなども襲いかかってくるとなると、
想像しただけでゲンナリしてしまいそうですよね。

もっとも、ノロウイルスで胃腸症状を起こしている人の全てが
扁桃腺炎になるわけではありませんが、
元々扁桃腺が腫れやすい体質の人は、気を付けた方が良いでしょう。

でも、扁桃腺の腫れやすさは、
大人になると体質としか言いようがありません。

ですから、扁桃腺が腫れやすい人は、
普段から感染症にかかるのを防ぎ、
身体が弱らないように養生することをおすすめします。

手洗いうがいに加え、殺菌消毒を心がけて、
徹底してウイルスから身を守りましょう。