日本では正月元旦には多くの人が初詣に神社にお参りに行きますね。
実はこの習慣は江戸時代まではなかった風習のようです。

氏神様や近くの神社、
又は恵方の神社にお参りに行くという事はあったようですが、
ここまで大々的に誰もが元旦に神社に初詣に行くようになったのは明治の半ば頃の事です。

初詣の歴史

2015-11-09b

元々は日本の元旦の初詣の形態は、
家長が元旦前夜から詣でる年籠りが主流だったとの事です。

また、詣でる先は基本的に氏神様とその時の恵方の神社にで、
今のように有名な神社に毎年詣でるという形態が主流になったのは明治中期以降だったようです。

それまでも有名な神社に旅をして
詣でるという事は盛んに行われていましたが、
それは正月にではなく、長い日数を掛けて行う事でした。

ところが明治に入って交通機関が飛躍的に発展し、
特に鉄道の発達は旅を容易な物に変えてしまいました。

以前の庶民にとっての
一生に一度の覚悟を持って挑むような旅ではなくなった訳です。

その為、その頃は元旦に限らず盛んだった正月の縁日のなどの参詣に
有名な神社に訪れる人が増え、
それに伴ってそれを促すようなサービスも盛んになり、
現在のような形になって行ったようです。

つまり今のように誰もがこぞって
有名神社に初詣に行くというのは少なくとも明治後半以降に定着した文化という事です。
案外と歴史的には浅い習わしだったようです。

初詣の疑問

参拝の作法以外の初詣の決まり事にはどういった物があるのでしょうか。
実は初詣に関するあまり厳しい決まり事は無いようです。

習わしとしてまずは自分の氏神様や菩提寺にお参りするという事は
大事とされていますが、別に元旦に行く必要は無く、
大体1月7日ぐらいまでにお参りすれば良いとされています。

氏神様や菩提寺と書きましたように、
神社とお寺は八百万の神として同列に考えられていて、
どちらに参っても良いとされています。

祀られる場所に神様と仏様が混ざっていたりしますからね。
また、元旦の0時にお参りした方がご利益があるという事も無いので、
正月の期間の行きやすい時にお参りすると良いでしょう。

更に氏神様や菩提寺以外でも参拝するのは自由で、
特に昔からその年の恵方にある神社にお参りするのが良いとされているようです。

最近は節分以外では恵方は気にされなくなって来ていますが、
その年の吉のある方向なのでご利益を願うには良いのではないでしょうか。

現代人は参拝の作法などを知らない場合が多いそうですね。

由来や作法などを身につけておけば、
今までと違った感覚で初詣や神社巡りが楽しめるかもしれませんね。

外国の正月

日本には初詣の習慣がありますが、外国の場合はどうでしょうか?
海外で広く信仰されているキリスト教ではクリスマスの方が大きな行事です。

三大宗教の1つであるイスラム教ではラマダンと言って
断食を行う月があるのですが
そのラマダンが明ける10月頃が日本のお正月のような雰囲気の時期で、
年末年始には特に何かがあるという事は無いようです。

また、実質世界で最も人口が多い宗教とされるヒンドゥー教ですが、
ここもお正月にあたるのは10月末辺りで、年末年始ではありません。

逆に言えば時期が違うだけで外国でもお正月にあたるような
神聖な時期はあると言えると言っても良いでしょう。

また、アフリカやアジア圏などでは
正月に特別なお祝いをする習慣がある所も多いようです。

例えばフィリピンでは正月にココナッツ風味のおもちを煮て食べます。
ケニアでは普段は高くて食べられない鶏をお正月には食べるのだそうです。

初詣と外国人

最近は初詣に外国人観光客が増えているようです。


その為、神社の関係者の方々も英語を覚えて案内したり、
おみくじも英語で書かれていたりするようです。


日本人側からすると、
宗教に厳格なはずの外国の人達がどうして初詣に来るのだろう?と
不思議な気持ちになるのかもしれませんが、
私達が海外に観光に行った際に、
有名な教会の公開ミサに参加したり古い神殿を見て回ったりするのと
同じような事だと思えばそう不思議な事ではないでしょう。

日本の宗教は教えでがんじがらめに縛ったりという事はあまりなく、
そもそも仏様やインドの神様などが
神社の祭神にひっそり混ざっていたりする事も多々あるので、
外国の人が参拝する事もおおらかに受け止めている感じですね。

宗教も食べ物も文化もなんでも混ぜてしまうのが日本人的な特徴なのかもしれません。