太陽と地球の影の関係で月が欠ける、月食。
とても神秘的な天体ショーで、日食と並んで天体観測愛好家のみならず
一般の人の間でもたびたび話題になります。
この月食の日には、願い事をすると良いという言い伝えをご存知でしょうか。
今回は、月食の言い伝えと、
直近の月食の予定日についてお話しします。
月食の種類と頻度
月食には何種類かあり、
全てが隠れてしまう皆既月食、部分的に欠ける部分月食、
そして輪郭がぼやけるように色が薄くなる半影月食があります。
2015年の4月4日に観測された皆既月食の様子です。
本来なら長時間かかる天体ショーですが、
早送りして欠ける様子をわかりやすくしています。
やはり、部分月食や半影月食よりも、
全てが隠れる皆既月食の方が、見応えがあるという人もたくさんいるようです。
20世紀の100年間で、皆既月食と部分月食の回数を合わせると、
合計142回も観測されたそうです。
ただ、月食が無い年も何年かあり、
年に必ず1回以上観測できるというわけではないようです。
逆に、年に5回も起こるような月食の当たり年もあり、
定期的に起こるものではないことがわかります。
次の月食はいつ?
では、日本で月食が観測できるのは、次はいつなのでしょうか。
まず、残念ながら来年の2016年は、
月食が一度もない数少ない年となります。
そのため、直近の月食は2017年以降です。
一番近いものは部分月食で、2017年8月8日に起こります。
この部分月食は、最大で約25%、
月の1/4ほどが欠ける様子が観測できるそうです。
その次に訪れるのは皆既月食で、2018年1月31日です。
時間にして約1時間17分続きます。
この2018年にはもう一回皆既月食を観測できる日があり、
7月28日となっていますが、残念ながらこの日の皆既月食は、
北海道では部分月食としてしか見ることができません。
しかし、夏休み中ですから、皆既月食も部分月食も、
お子様たちの自由研究には持ってこいの題材ですね。
これらの日には、曇天になることなく、
くっきりとした月食の様子を見られるように、願いたいものです。
月食にまつわる言い伝え
月食はその神秘性から、昔から様々な言い伝えがあります。
まず、月食は、悪魔や狼、犬などが月を飲み込んだせいで、
月が見えなくなるという話があります。
これは、色々な宗教や地域で見られるものですが、
月食を不吉なものと捉えるという意味合いは、一致しています。
神秘の象徴である月が隠れてしまうのですから、
昔の人々は、何かしらの不安を覚えてきたのでしょう。
逆に、占星術の世界では、
月食は人の成長を促すきっかけとなるという説もあり、
この日に頭に浮かんだ願い事を忘れずに、
その目標へと歩み続ければ必ず願いが叶うとも言われています。
月食は人の深層心理を露わにする時のため、
この日に思いついたことは、自分が本当に求めているものだという理屈です。
皆さんも、月食の日には月に向かって願い事をして、
自分に本当に必要なものは何かを再確認してはいかがでしょうか。
占星術について少し勉強すれば、違った見方ができ、
月を見るのが今まで以上に楽しくなるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
月食についての簡単な知識と、月食の予定日、
そして各地に伝わる言い伝えなどについて、ご説明しました。
月食は、日食ほどではありませんが、
とても回数の多い天体ショーとされています。
ただ、日食に比べ、見え方が天候に左右されやすいため、
極端に回数が少ないように感じられるのかもしれません。
しかし、ながら、はっきりと月の輪郭が見える天候で、
周囲に明るいものが無い環境で見る月食は、とても神秘的で印象深いものです。
次に起こる皆既月食は2017年1月31日、真冬の最中です。
雲さえ無ければ、冬の澄んだ空気の中、美しい皆既月食が見られることと思います。
あなたも、真冬の皆既月食を見ながら、
何か願い事をしてみてはいかがでしょうか。