チョコレートと言えばスイーツの代表のような存在ですよね。
そしてスイーツと言えば血糖値を上げる物という意識があります。
それなのにチョコレートは血糖値を下げる効果があるのでしょうか?
実はチョコレートは決して血糖値を下げる事はありません。
ただ、チョコレートによっては血糖値を上げる事も無いのです。
血糖値と健康の関係
血糖値とは血中のブドウ糖値の事で、正常値は70〜130mg/dlとされています。
但し血糖値は食事の前後や空腹時などで大きく変動するので、
一日のある時間だけを見てもあまり意味がありません。
病院の検査では空腹時の血糖値を測って
基本の血糖値が高いか低いか判断するのですが、
この値が高いと高血糖、低いと低血糖と言って、
低くても高くても健康にはあまり良くはありません。
特に酷い低血糖になると命の危険もあるので
血糖値が低ければ良いとう事でもないのです。
高血糖は糖尿病や肝硬変など危険な病気や肥満やストレスの原因や
またその結果と考えられていますが、例え検査の時には正常であっても安心は出来ません。
血糖値で最も気を付けなければならないのは血糖値の急上昇なのです。
血糖値が急上昇すると、インスリンが大量分泌され、
血糖値を出来る限り早く下げようとします。
この際、インスリンは
処理しきれない糖を脂肪に変えて溜め込んでしまいます。
そう、血糖値の急上昇は肥満の原因となり、同時に病気の原因ともなってしまうのです。
チョコレートの効能とは
チョコレートの原料であるカカオは
その昔は薬として使われていた事もあります。
砂糖の入っていないチョコレートを齧った経験がある人は、
チョコレートは本当はやや苦い物である事を知っているのではないでしょうか。
カカオにはカカオポリフェノールという
かなり上質な抗酸化作用を持つ成分と、
ミネラルや食物繊維も含まれていて、本来は健康に良いとされる食物です。
カカオポリフェノールは善玉コレステロールを増やして
動脈硬化を防いだりする事で知られています。
活性酸素も抑えるので、
活性酸素で起こる様々な障害を抑えこむ事が出来ます。
そして、英国の研究では
糖尿病の予防に効果があるとの発表もありました。
ただし、この効能はカカオの含有率が70%以上のチョコレートでないと
あまり期待出来ないと言われています。
つまりビターチョコレートなどが効果的という事です。
そしてここが肝心な点なのですが、
ビターチョコレートはスイーツであるにも関わらず
血糖値の急激な上昇を抑える傾向にあるのです。
血糖値とビターチョコレート
血糖値にはGI値という物があります。
GIと言うのはGlycemic Indexの略で、
食物を摂った際に血糖値が上がるその上昇率を現した数字です。
これが高ければ高い程血糖値が急上昇し、
インスリンが大量に分泌され、身体に負担が掛かり太りやすくなります。
「GI値」とは糖の吸収速度を数値で表したものです。GI値の高い食品を取ると、血糖値が急激に上がります。上がった血糖値をさげるためにインスリンというホルモンがでます。これが脂肪を蓄えるホルモンなんです。なので急激に血糖値を上げないこと大事です。#糖質制限 #ダイエット
— 吉野 達彦 (@mozuku2) December 10, 2015
食べる順番を食物繊維の多い食材などGI値の低い食材から食べると、血糖値の上昇が緩やかになります。
— もっとキレイにっ!!健康にっ!! (@kirei_kennkou) December 10, 2015
このGI値、パンやじゃがいもなど炭水化物食品がやはり高くて、
それぞれ91、90なのですが、普通のミルクチョコレートなどは同じく91もあります。
そう、同じチョコレートでも普通のチョコレートはやはり高GIなのです。
しかし、これがブラックチョコレートになると、なんとGI値が22となっています。
これはレタスと同じ値です。
このブラックチョコレートはカカオ含有率80%以上なのだそうです。
ちなみに上のツイートにもありますが、
GI値の低い物から食べるようにすると全体のGI値が抑えられる傾向にあるようです。
そして、ショコラケーキとコーヒー一杯でGI値が20という驚きのスイーツもあります。
こちらのショコラケーキは糖尿病の方でも安心して食べられるものです。
良いことばかりじゃない高カカオチョコレート
ここまでの結果でチョコレート最強!と毎日ビター、
またはブラックチョコレートを食べようと思った方はちょっと待って下さい。
高カカオチョコレートにはリスクもあります。
カカオに含まれているテオブロミンやカフェインは、
基本的には脂肪の燃焼を促したりリラックス効果で
ストレスを軽減したりと良い効能もありますが、
お茶やコーヒーなど全体的に摂取量が増えると興奮して眠れなくなったり
利尿作用が強く働いたりします。
小さな子供や妊婦さんが過剰摂取すると危険です。
また、チラミンという成分も含まれていて、
この成分は血管に作用するため、偏頭痛がある人などは悪化させてしまう場合があります。
また、板チョコは大体100gぐらいだと思いますが、
これは1枚で一日の脂質の摂取量と等分で、
つまりこれ以外に脂肪を摂ると摂取量オーバーしてしまいます。
その為、一日に適当な量は板チョコ半分ぐらにとどめた方が良いでしょう。
いくらビターチョコレートとは言え、
痩せるつもりで却って太ったという結果になってしまっては意味がありませんからね。