O-157を代表とする病原性大腸菌に感染すると、
下痢や腹痛、血便などが起こるため、迅速な治療が必要です。

その治療の中で、「ホスミシン」という薬が、
病原性大腸菌には有効とされています。

今回は、病原性大腸菌とホスミシンの効果、副作用などについてご説明します。

病原性大腸菌とは

2015-09-13b

病原性大腸菌とは、人や動物の大腸に存在する大腸菌の中で、
特に人の腸管に感染して下痢や発熱、腹痛などの症状を引き起こすものをいいます。

食肉や生ものなど、食品からの感染が主な感染ルートですが、
感染者から周囲の人へ、便や体液を通して二次感染を引き起こすことが多く、
給食現場などでの集団感染もたびたび見られます。

病原性大腸菌で、感染しやすいものや重篤な症状を引き起こすものとして
注意されているのが、O-157、O-26、O-111などです。

これらは感染しやすく、強い腹痛、血便が起こり大変苦しいものです。
特に、ベロ毒素を産生するということが一番危険視されています。

このベロ毒素は、大腸内だけでなく血中に吸収され、
溶血性尿毒症症候群(HUS)という、赤血球や血小板が破壊されて
内臓や脳が冒され、死に至るという恐ろしい病気を引き起こすことがあるため、
身体の弱い乳幼児や老人は、特に感染に気を付けなければいけません。

そして、一番の予防方法は菌をつけないということ。
そのためには、こまめに手洗いをしましょう。

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病原性大腸菌と抗生物質

このような恐ろしい病原性大腸菌に感染してしまったら、
まずは何よりも先に病院での処置が必要です。

治療法としては、対症療法、つまり輸液で必要な栄養を補ったり、
安静にして、回復を待つ方法と、抗生物質を投与して、
菌がこれ以上増えるのを防ぐ方法があります。

しかし、病原性大腸菌、特にベロ毒素を出すタイプのものは、
抗生物質を投与されたときに、ベロ毒素を大量に放出することがあるために、
投与する抗生物質の種類や時期には、細心の注意を払わねばなりません。

この病原性大腸菌に感染した際の抗生物質の投与は、
医学界でも意見が分かれていて、海外では使わない方が良いと言われています。

日本では、発症から3日以内なら、
ホスミシンはベロ毒素の放出が起こりにくいという考えから、投与を推奨されています。

ホスミシンの効果と副作用

このように、病原性大腸菌感染症は、
限られた抗生物質しか使用するべきではないというのが定説となっていて、
ホスミシンは、その数少ない安全な抗生物質として認められています。

ホスミシンは、病原性大腸菌に限らず、数多くの細菌に対して効果を発揮し、
他の抗生物質が効きにくい緑膿菌などの細菌にも使えることで、
食中毒の際にはよく処方される薬です。

しかし、どんな薬にも副作用はあるもので、
このホスミシンも例外ではありません。

ここで、ホスミシンを内服した時に起こる副作用について、知っておきましょう。

まず、ホスミシンは、薬によるアレルギーが起きにくいので、
アナフィラキシーショックなどの副作用は、あまり報告されていません。

ですが、他の抗生物質と同様、軟便や下痢などの胃腸症状が起こります。

稀にですが、下痢が激しくなったり、血便などが起こる場合もありますので、
このような症状が出た場合は、お医者さんに相談しましょう。

まとめ

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いかがでしたでしょうか。
病原性大腸菌による感染症の症状と、その際用いられる薬、
ホスミシンという抗生物質についてご説明しました。

重ねてご説明しますが、病原性大腸菌の中でも、
今回お話ししたような、ベロ毒素を産生するような大腸菌は本当に恐ろしく、
最悪、命を落とすことになる可能性もある細菌です。

このような恐ろしい大腸菌に、
まずは感染しないように予防することが大切ですが、
万が一感染してしまった場合は、いち早い通院と適切な薬の投与をして
なるべく重症になる前に治すようにして下さい。

特に、小さなお子さんや高齢者がご家族にいる場合は、
感染後重症化する可能性が高いので、
他の人が感染した場合は伝染さないように気を付けてあげましょう。

家族の命を守るために、事前に知識を身に着けて、予防や感染拡大に努めて下さいね。